交際費と会議費、どっちがお得？
「事業に関係のある人」との関わりに使ったお金。それがいわゆる交際費になるのですが、交際費よりも会議費として計上する方が得になるケースがあります。
どちらも同じようなものに思うかもしれませんが、交際費と会議費は微妙に特徴が異なります。
交際費として認めるかどうかの判断は税務署が下すのですが、その際様々な制約があるものです。
ですが会議費として計上する場合、実際に会議を行っていれば支出は常識の範囲内でＯＫになりますので、例えば会議の際の場所代だって経費として計上できるようになります。金額の縛りはありませんので、それこそ高級弁当で一人当たりのお金がかなりの額になってしまったとしても、それは「会議中に食べた」になりますので経費として計上できるのです。
会議費として認められるために
これらの特徴を聞くと会議費の方が断然特に思えるかもしれませんが会議費として認めてもらうためにはいくつかの条件があります。
まずは場所です。会議のためのお金として計上しているのです。アルコールが入る場所ではまず認められないでしょう。単純な話、アルコールを飲みながら仕事の真面目な話などできるのかという疑問は税務署の人間だけではなく、誰もが思うのではないでしょうか。
つまり、「上限がないからキャバクラやクラブに行って、それを会議費にしちゃおう」は残念ながら通用しません。
また、本当に会議があったのかどうかという観点から議事録や会議の実態を示す資料の保存も重要になります。
「会議費です」と計上しているのに、いったいどんな会議をしたのか証拠がなかったり、中身が全く分からないというのは普通に考えるとおかしな話です。大切な仕事の話であれば、メモでも何でも良いので残っているはずです。それが残っていないということは会議ではなく、ただの飲食だったのではないかと思われるでしょう。
会議ではなく、純粋な接待飲食費は一般的には交際費になりますが一人当たり5,000円以下であれば会議費として認められますので全額経費になります。
これらの規定は覚えるのが面倒かもしれませんが、社内で徹底することによって経費として計上できるものが増えますし、ルールの不備で損をしたり、逆に税務署から疑われてしまうようなこともありませんので社内で共有しておくとよいでしょう。
会議費、5000円以下の接待飲食費、5000円以上の接待費、飲食以外の交際費。これら4つに分けておくと後々整理しやすいでしょう。
