利益を出せる会社が重点を置く「経費」の管理
会社を経営するにあたって、避けることができないのがお金の管理です。売上を上げることもその一部になりますが、それだけでは十分な利益を上げていくことができません。
利益をしっかりと残していくことに欠かせないのが、「経費」の管理です。
事業を展開していく時には、必ず経費がかかります。その管理ができてこそ、企業として、あるいは経営者としての役割を果たしていると言えるでしょう。
経営者である以上、確実に利益が確保できるような経費管理を目指していかなければいけません。
「経費」の基本を押さえておこう
経費とは何か、まずはここから押さえておくようにしてください。
企業会計では「売上原価」と呼ばれる項目があります。これは、商品だったら商品、サービスだったらサービスを消費者などに提供するために直接投じた費用のこと。これも経費の一部ではありますが、これを意識するだけでは物足りません。
さらに意識したいのは、それ以外にかかった費用たち。経営者が会社を上手に回していけるかどうかは、この売上原価以外の経費に目を向け、必要であれば改善を講じていけるかどうかにかかっているのです。
この、売上原価以外の経費を会計上は「販売費及び一般管理費」と称し、重要な勘定科目の1つとなっています。これに当てはまる項目は非常に多く、すべてを把握するのは簡単ではありません。ましてや経理や会計の知識のない経営者の場合には、この項目の把握や振り分け等に最初は苦労するでしょう。
経費に当てはまる項目は多いものの、税務署で経費として認められなければ意味がありません。領収書があればそれですべてが認められるとも限らないのです。だからこそ必要なわけです、経費に関する知識が。
経費は慣れの問題もありますが、慣れてくるまではより強く意識しながら経営を行っていく必要があります。常に目につくところに勘定科目表などを置き、経費の事を考えながら物事を進めていくようにしてください。
経費の管理次第で変わる会社の利益
経費とは何か、経費にはどのような項目があるのか、これを知っているだけではまだ足りないでしょう。大事なのは最初の方にも言葉にしていますが、「経費を管理すること」なのです。
経費の管理の仕方次第で、会社の利益が大きく変わります。
事業を行えば売り上げが当然出てくると思いますが、その売り上げから売上原価を引き、それによって出た利益(粗利益)からさらに上で説明した「販売費及び一般管理費」を引いた後に残るのが企業の利益です。
つまり、経費が多くなればなるほど粗利益からどんどんマイナスしなければならず、最終的に残る利益が減ってしまうわけです。
経費をいかに抑えられるか、これが利益の大小を決めると言っても過言ではありません。売り上げありきの経営では経費に意識がいかず、結果的には利益が大きくならない、そんな事態も考えられるでしょう。
経費を管理する作業はとても細かく地味なものであり、非常に面倒なものでもありますが、これに手を抜いていては会社の利益はいつまで経っても増えてはいきません。
しっかりと経費の管理について考え、また、効率のいい経費管理方法なども学びながら利益アップへとつなげていきましょう。それができれば、経営者としてさらにステップアップすることができるはずです。