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2017/07/25

事業資金を決定するまでのプロセス

■注力したいのは資金調達よりも必要となる資金の削減

事業収支プランを立てると、ある程度必要な資金の目処が見えてきます。ここで、「さて、どうやってその資金を調達しようか」と考える人がいますが、これを考えるのはまだ少し早いかもしれません。それよりも前にやるべきことがあるはずです。

必要な資金の目処が見えた時にしたいことは、本当にその資金がなければ事業を始めることができないのか、ということです。つまり、もう少し資金額を削減し抑えることができないかを、まずは考えるべきでしょう。

この思考はとても重要です。削減できるにもかかわらずそれを考えずに資金を調達し事業を始めてしまうということは、無駄なお金を投じていることと同じ。小規模で始める事業にとって、これは大きなマイナスです。

また、この思考を持っておくことで、常に節約やコストを抑えることへの意識が働きます。事業スタート前に実際に必要な資金の削減に成功すれば、それが一つの経験となり、今後にも必ず生きてくるでしょう。

商品やサービスをより良いものにしていくことや、それを世の中に周知していくことに関するアイデアも必要ですが、事業主には、事業にかかる資金やコストの削減に関するアイデアを持つことも求められるのです。

もちろん、過剰に削減することにもリスクがあることを覚えておきましょう。それは商品やサービスの低下に直結し、逆に自分自身を苦しめることにもなりかねません。従業員を雇うのであれば、その人たちの不満が噴出する可能性もあります。

お金をかけるところにはかける、しかし無駄なコストはかけない、このバランスを考えながら資金の削減や節約に注力していってください。資金の調達はそれからでも遅くはありません。むしろこれは、長期的に見れば、事業に着手する前の段階で強く意識しておかなければならないことなのです。

もし開業等にかかる資金を削減できれば、金融機関などからの借り入れもしやすくなるはず。節約思考はこうした点にもメリットがあります。借り入れ先の数等も最小限に抑えられますから、ただ単に節約するだけではない効果も感じられるのではないでしょうか。

シミュレーションと行動により必要な資金を最終決定

事業を展開していくために必要な資金を最終決定する前に、上で示したような削減を考えなければいけませんが、それをスムーズに行うために、まずは、どの部分にどれだけのお金がかかるのかを細かくチェックしていきましょう。

項目を紙に書く、あるいはPC上で表などにして視覚化し、必ずしも必要ではない項目に関してはできるだけ見直していきます。当初は必要だと思っていた項目も、よくよく考えてみれば必要ない、あるいは無くても我慢ができるというものはいくつもあるはずです。

もちろんそれが、商品やサービスの低下に直結してしまってはいけませんが、それに直接関係がない、あるいは自分が我慢をすればカットすることができる項目に関しては、躊躇無く見直していくべきでしょう。
備品等にも目を向けるとチェックする項目も非常に多くなりますが、だからこそ、この作業が必要資金の削減に役立つのです。

一通り終わったら、最初から何度もこの作業を行うようにしてください。最初の作業では削減できなかったけれども、やはり必要ないかもしれないという項目も必ず出てきます。
さらには、家族や従業員、あるいは友人知人などにもチェックしてもらうと、自分では気付けなかったことも見えてくるはずです。

その上で、資金を自力で増やす努力もしてみましょう。自分で持っている資産を処分したり保険を解約するなども一つの手段となりますし、開業までの間、アルバイトなどをして増やすという方法も考えられるかもしれません。

また、設備や備品は新品を購入するのではなく、中古で手に入れたり誰かから譲り受けたりなども必要資金の削減につながりますし、借り入れではなく寄付という形で協力してくれる人を探すという方法も考えられます。

そうして最終的に必要となる資金を決定し、そこで不足している分を金融機関からの借り入れなどを利用して調達する、こうしたプロセスを踏むことが重要です。
つまり、資金の調達はここまでしてから考えることであり、その中でも、金融機関からの借り入れというのは最後の手段。ここを強く意識すれば、無駄なお金を使わずに、しかし商品やサービスの質を落とさずに事業をスタートさせ展開させていくことができるはずです。

このプロセスを一つずつ踏むと時間もかかりますし頭も使いますが、とても重要な作業のため手を抜くことなく行ってください。それが事業を進める中でも必ず生きてくるでしょう。

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